ゴッツ!



鈍い痛みが拳に走る。



それでも俺は殴り続けた。



拳に怒りを込めて。



悔しかった。



ナツミを救えなくて。



目の前にいるのに、何もできない。



ただ待つしかない無能な自分が、憎く思えた。