あれから1週間がたった

私は空夜と顔を合わせられなくて瞬といるようになった

瞬は相変わらず呑気に笑ってるけど必死に励まそうとしてくれてる

はぁ...授業も頭に入ってこないし...

もう話せないのかな...


「...み!鳴海!」

「わっ!」


ガダタッ


急に名前を叫ばれて思わず立ち上がってしまった

クラスのみんな笑ってるし恥ずかしいー!


「よりによって担任の授業でぼーっとするとはいい度胸じゃないか」


うわ...最悪だ

どうやら何回も呼んでいるのに気付かずにいたらしい


「今日の放課後、図書室の掃除頼んだぞ」

「...はい」


嫌ですなんて言えるはずもなく私の放課後が潰れることが決定した



ー放課後ー



これ、全部やるの!?

目の前には軽く1000冊は超えてる本の山が無造作に散らばっていた

はぁ...なんで私がこんな目に


「もともとは空夜が悪いんじゃんか...」


私ばっかり好きなの?空夜は私のことどう思ってるの?


「俺が何だって?」

「...へっ!?」


振り返ると...空夜が立っていた

嘘!?聞かれた!?最悪!


「な、なんでここにいるの?」

「お前が1人でここ入るの見たから」

「あ...先生に頼まれちゃって、すぐ終わるから帰って」

「何すればいいの?」

「いいってば...

「これを貼るのか」


空夜はラベルの束を掴み作業を始めてしまった

き、気まずすぎる...

何か話した方がいいのかな?何か明るい話題...


「今日、校門のとこにいた猫見た?可愛かったよね!」

「うん」

「ミーちゃんって名前なんだって、瞬がね、ミーちゃんと遊びすぎて遅刻 しそうになっちゃった」

「そうなんだ」


気まずいよー!いつもに増して口数少ないし...


「あ!瞬がね、その猫と...


バンッ!!!


「...っ!」


言い終わらないうちに空夜の顔が近付いてきて、私は本棚と空夜に挟まれるような体勢になってしまった

両サイドは空夜の腕でしっかり逃げ道を塞がれてしまっている


「く、空夜?」


少しでも動いたら空夜に触れてしまいそう...

どうしよう、空夜の顔が見れないよ...


「琉美の彼氏は誰なの?」

「くっ...空夜...です...」


空夜は更に顔を近付けてくる

空夜の吐息や熱が伝わってきて私は動けなくなってしまった

なんか怒ってる?いつもの空夜じゃない...


「俺には見せないくせに瞬といる時はいつも笑ってるし...
ムカつく」


え?それって...


「...ヤキモチ?」

「...うるさい」

「...んっ!」


空夜は軽く触れるようなキスをしてから私を抱きしめた