(また明日ね)

はぁ...

昨日のことが頭から離れない...


「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


あ、こんなに騒がしいってことは...


「琉美、おはよ」


やっぱり...

どうしよう!変に意識しちゃって顔見れないよ...


「お、おはよ...」

「どうした?具合悪いの?」


俯いている私を心配したのか、空夜は顔を覗き込もうとしている

どうしよ、ちゃんと話せないよ...


「何でもなっ

「琉美ー!おはよ!」

「ふぇっ!」


瞬の声がしたと同時に急に視界が塞がれた


「しゅ...ん!?」


確認をしようと視界を塞ぐものをどかそうとした瞬間、私は走り出していた

いや、誰かに腕を掴まれていた



やっと止まることが出来たのは結構走ってから


「はぁっはぁっ...何!?」

「いやー、朝からいい運動になるなあ!」


そこには呑気に笑う瞬がいた


「はあー?ちゃんと説明してよ!」

「あんな分かりやすく動揺してたら妬かせる前にバレてまう思ってな」


あ...瞬は私が気まずいのを隠すために...


「ありがとね、でも、絶対変に思われたよね?」

「逆にええんやない?大胆にやってもうた方が」


私を安心させようとしてくれてるんだろうな...


「だね!こうなったら何としてでも妬かせてやるんだから!」




ー昼休みー

とは言ったものの...

朝のはさすがにヤバかったよねー...どうしよう...


「琉美、ご飯食べよ」


はぁ...なんで空夜は普通に話せるんだろう?

まあ、あっちは何も意識してないから普通なんだろうけど


「私、瞬と食べるから...」


本当は空夜と食べたいよ?でも、でもね...


「最近、瞬と仲良いんだね」


そう、瞬と頑張るって決めたから...

...!?


「え?」


それってまさか...


「私が瞬といるの、嫌?」


瞬といる私に妬いてるってこと!?


「いや?あいつ良い奴だし、別にいいと思うけど?」


...やっぱり、空夜は何とも思ってないんだ

分かってた...分かってたはずなのに...

胸が苦しくて、痛くて、上手く言葉が出て来ないよ


「うん、優しいし話しやすいよね」


空夜にこんなこと言うなんて...私何やってんの...


「空夜〜!たまには一緒に食べようよぉ〜」


毎度のように空夜を呼びに来る女子達

いつもは全然気にしないのに...


「いいよ」


空夜は私に何も言わず行ってしまった

教室を出る時"仕返し"とでも言うようにちらっと

私の方を見て行ってしまった



「妬かせるどころか怒らせちゃった...」

「大丈夫やって!絶対上手くいくから!」

「もう!他人事だと思って!」


本当にこの先どうなっちゃうのーー!