「お前が瞬といる度に余裕がなくなってくのが嫌で...余裕なフリして た」

...フリ?


「でも、もうガマンできない」

「...嘘」

「は?」

「空夜はいつだって余裕で...私ばっかりドキドキしてて...」


余裕がない?...そんなはず...


「俺がドキドキしてないって本気で言ってる?」

「...えっ」


空夜はさっきよりも強く私を抱きしめた


「空夜!苦し...」


あ...


「分かった?」


耳に当てられた空夜の胸からはすごい速さで心臓が動いているのが伝わってきた


「俺のがずっとドキドキしてるっつの...」

「空夜...!私が瞬といたのは...

「知ってる、瞬に吐かせた」


良かった...誤解はしてないんだ...

...って!吐かせた!?


「瞬は協力してくれてただけで何も...んっ!」


私が言い終わる前に空夜の唇が私の唇を塞いだ


「ちょっと!ちゃんと聞い...んっ!ちょっ...んんっ!」


空夜に何度も何度もキスをされて私は喋れなくなってしまった


「分かってるから、もうあいつの名前呼ぶなよ」



「お前は、俺だけ見てればいいんだよ」


空夜はそう言ってゆっくりと優しいキスを落とした