3、2、1

「「空夜ーーー♡」」

「「おはよぉー♡空夜♡」」

「おはよ」


毎朝7:50分に廊下から女子達のオクターブの高い声が聞こえてくる


「琉美おはよ」


原因はこの男、赤城空夜。学校一のモテ男であり、私の彼氏だ


「おはよう」


ホントにかっこいいし、ホントにモテるし、充分自慢の彼氏なんだけど...

私には不満があった


「空夜、放課後、駅前のカフェ寄らない?」

「ん、いいよ」

「空夜、今日空夜のお弁当作ってきたんだ!」

「ん、ありがと」


はぁ...なんか...

カレカノっていう会話をしたことがない!

別に私がわがままなだけかも知んないけどさ、なんか...ねぇ?


「ツンデレやからなー、空夜は」


私が本音を言えるのはクラスメートで空夜と私の良き理解者、瞬だけ


「んーー、分かってるけどねー?」

「まぁ、確かに付き合ってる割には冷たすぎる気もしなくはないなぁ」

「でしょっ!?はぁ...どうすればいんだろ...」

「もしかしてその様子じゃあ、ヤキモチとか絶対ないやろ?」

「ヤキモチ?うん...ないかも」

「それはおもろないなー」


だってさ…


「空夜!これ、読んでくれない?」

「うん、ありがと」


「彼女いるのに受け取る?普通。まぁ、空夜優しいし、そこも好きになっ たから仕方ないんだけどね?笑」

「琉美はどうしたいん?」

「どうしたいって...もっとカップルって感じになり、たい?...かな? あ!まぁ、今も優しいし?別にいいけど?笑なんかごめんね?焦」


やばっ!愚痴りすぎた...


「よしっ!」


うわー、変なスイッチ入っちゃった...

瞬ってたまに変に熱くなるっていうか...


「ヤキモチ大作戦や!」


あーあ、始まった...