「わかりました」

わたしは首を縦に振ってうなずいた。

「その話、受けます。

村雨さんの妻になります」

そう宣言をしたわたしに、
「ありがとう、助かるよ」

村雨さんはホッとしたと言うように返事をした。

「とりあえず、まずはいろいろと話しあいをしよう。

結婚をすることになったとは言え、俺たちの場合は他とは違うんだ。

戸籍をどうするかとか生活に関してのルールとか、とにかくいろいろと話しあおう。

君の意見もちゃんと聞く」

そう言った村雨さんに、
「はい、わかりました」

わたしは返事をした。

思わぬ展開だったけれど、わたしはIT関連会社の社員として働いている村雨忠政の妻として就職をすることになった。