愛莉side

   


「〇月△日に文化発表会があります。
そのなかにクラス対抗の合唱コンクールがあり、7組は〈変わらないもの〉を歌います。ピアノ伴奏は山本芽依さんです。指揮者を誰かしたい人はいますか?」

指揮者か…やってみたいな…

ばっ!

「僕やりたいです!」

「他にしたい人はいませんか?
じゃあ金田さんに決定です。よろしくお願いします。」


えー…やりたかった…


休み時間ー

いつものメンバーで文化発表会の話をしていた。


「うちも指揮者したかった…」


「玲奈もしたかった!手、あげてれば良かったな…」


「金田も真面目にやってくれたら良いんやけどな…」


練習初日ー


うちと玲奈はアルトでひなたはソプラノ、白濱と飯塚と野田は男性パート。


アルトは筋トレしながら歌って大分声も出るようになった。

初めてみんなで合わせてみた。


♪~♪~

指揮とピアノ伴奏があわせてうちらは見ていた。

ん?

は?


ずれてる!

バラバラ!!

ムカついてうちは


「ずれてるやん!ちゃんと練習してないやん!」


と叫んでいた。


うちは指揮者を退かして椅子の上にたち 

「見といて」


と言ってピアノと指揮を合わせてみんなで合わせた。


しゅっ

はぁ…

「明日完璧にして指揮振ってな。
そうじゃないとみんなが困るから。」


さっとうちは席につきさよならをした。


下駄箱で靴をはきかえていると

トントン

肩を叩かれた。

振り向くとあの人が立っていた。

「指揮、めっちゃうまかったやん。やれば良かったのに。めっちゃ歌いやすかったで。お互いガンバ」

「ありがとー!頑張ろっ!」

お互い言葉を交わして別れた。






文化発表会当日ー


7組はトップバッターですぐにならんだ。

よーし!頑張ろう!

うちは白濱と飯塚と野田とひなたと玲奈で
円陣を組んで口パクで


「「「「「「頑張ろー!」」」」」」