『どう?最近はうまくやってるの?
まあ大変そうな彼氏だけどさ、オレで良かったらいつでも話聞くし、アドバイスもするから、元気出しなよ!
それとも、そろそろオレに乗り換える?(笑)』
太田は意識が飛んでしまいそうになった。
これは紛れもなく、自分のことを相手に相談している文面だ。
そして、最後の冗談めいた一文も見逃すことができなかった。
「くそう……オレが知らないと思ってこんなアプローチを!」
思わず声に出した太田は慌てて口をつぐんだ。
シャワーの止まる音が聞こえたからだ。
もうすぐ彼女が上がってくる。
携帯を閉じ、テーブルの上に元通りに置いた。


