『いつも愚痴ばっかりでごめんね。
でもね、やっぱりいいとこもあるんだ。だから、すぐに嫌いにはなれなくて。
アツシはいつも優しいね。
女の子なら、誰だってアツシに寄りかかりたくなっちゃうよ。
ありがとう。少しだけ、考えさせて』
「くそっ――!
これ以上、一体何が不満だって言うんだ……!」
はっきりごめんなさいと言い切らなかった彼女を恨んだ。
と同時に、彼女を悩ませるアツシにも憤慨した。
太田はアツシのメールアドレスをコピーすると、彼女の携帯から自分のアドレス宛に送信した。
もう黙っていられない。
男なら堂々と出て来い――。


