太田は、彼女がアツシに愚痴ったことを少しずつ改善して行った。

元カノの写真も、涙をのんで処分した。

焦がれる気持ちなんて残っていないけれど、写真を処分するのは本当に何もかもを断ち切るようで心が締め付けられた。

でも、今は目の前の彼女の方が大事だ。


洋服も彼女の意見を採り入れるようにした。

言うなりになるのは、自分のセンスの悪さを認めるようでなんだか癪(しゃく)だったが、これもアツシと彼女を切り離す為だと何度も言い聞かせた。