彼女からアツシへ送信した内容にこんな一文があった。 『いつもありがとね。アツシは優しいね。 アツシが彼氏だったら幸せなんだろうなあ、羨ましい!』 太田は、携帯を握りつぶす勢いだった。 羨ましいだって? アイツは、アツシに惚れかけているんじゃないのか――? その日は、姿の見えぬ敵に負けてなるものかといつもより激しくキスを交わした。 とられてなるものか――。 彼女の好意的な文面を思い浮かべるたび悔しさがこみ上げ、何度も唇を強く吸い上げた。