はっ!と我に返り、また夏樹と花梨に目を向ける。
「だーかーら!今日ナルシくんと二回も目が合っちゃったのぉ〜」
うわぁ〜んと泣き付くす桃代を、夏樹と花梨は黙って見ていたと思うと、いきなりその場から立ち上がった。
「「二回も目が合ったのぉ〜〜!!!」」
二人の声は、教室に響き渡っていた。
「へ?」
まぬけな顔をしながら、夏樹と花梨を見つめる桃代。
何で叫んでいるのかがわからないらしい。
「二回も目が合うとか…いーなあー!!!」
いきなり駄々をこね始めた花梨に続き、
「桃代ずるーい!」
と夏樹も駄々をこね始めた。
「はぁぁ〜〜?」
この時、桃代は改めて思ったのだったー…。
二人にはついていけないとー…。

