ピンポンパンポ〜ン
放送が鳴りだしたので、夏樹と桃代は一旦耳を放送に傾けた。
『え〜二年七組の野村 夏樹さん今すぐ中村がいる事務室まで来て下さい。
もう一度言います二年七組の〜…』
桃代は夏樹に目をやると、夏樹は疲れた顔をしながら桃代を見返した。
「「中村か…」」
なぜかこの時二人の声がハモってしまったので、笑った。
「たぶん、この前髪巻いたからだと思う」
夏樹がめんどくさそうに髪をいじりながら言った。
すると、桃代はそんな夏樹の背中を叩いた。
そして、大きな声で笑顔を向けながら元気づけた。
「まぁ〜頑張ってこいやっ」
「はぁ〜ありがと…じゃ行ってきますわ」
魂が抜けた状態で夏樹は重い足どりで中村がいる事務室へと向かって行った。

