キャーキャー
「!?」
聞こえたいつもの声
廊下から聞こえたので無意識に桃代は廊下の方に足を運ばせていた
教室から顔を覗かせて
廊下の方に顔を出すと
「…!」
目がパッタリと合った
隼人の姿がそこにはあった
「…………」
「…………」
隼人がさっきまで笑顔でいた表情を崩し
隼人を見つめる桃代の姿を黙って見つめていた
「隼人〜」
隼人の隣にいた大勢の女子の中の1人が
ピクリとも動かない隼人の腕に絡みながら甘えていた
そんな女子を
桃代は睨みつけていた
「なんもないよ・!」
いつものイケメンスマイルをその女子に向けると
隼人は何事も無かったかのように前を歩き
そして
桃代の前を通り過ぎようとした

