イケメンな俺様




「あれ、和馬くんじゃね?」



さっきまで花梨と楽しそうに喋っていた夏樹は


顔を前に向けた瞬間に言った言葉に




「えっ?どこどこ?」



と和馬の名前に反応する花梨。






「和馬くーーーん!」


さっそく花梨は
こっちに向かって歩いてくる和馬にむかって
大きく手を振って呼んだ。





「おっ!花梨ちゃん」




和馬は小さく手を振り返した。





そして

花梨達の前まで来た和馬は
花梨の頭をクシャっと撫でた。





それを見ていた夏樹は

「あっつぅ〜〜」



と自分に手で風を扇いでいた。




「それより、すごい人だね!」




顔を真っ赤にしながら
花梨は頭から手を離す和馬に言った。





「あぁ、隼人がカッコイイからな」



当たり前のように言う
和馬に、花梨は笑った。






「てか、それより〜」



思い出したかのように
一旦花梨達から離れた和馬は




看板らすき物を手に
戻って来て





花梨達が並ぶ後ろにその看板を置いた。



「何それ?」



不思議そうに見る花梨に
和馬は答えた。




「ここで列を止める看板だよ!」



「え?じゃあ私達が最後なの?」

夏樹が聞いたら




「そーだよ!だってもうクレープの材料切れそうだからな」



と呆れたようすの和馬だった。