それを聞いた花梨の顔が
これまたキラキラと輝いていたので
隣で見ていた桃代は
何か嫌な予感を抱きながらも
黙って花梨の言葉を待った。
だが
「私も並びたい!」
と花梨が言った途端に
桃代の表情は一気に暗くなってしまった。
「じゃあ決まり〜!」
張り切った夏樹は
花梨の手を引いて立ち上がった。
二対一…
桃代には、反論する力がなかったため
諦めた。
「じゃあ私ここで待ってるよ」
だから
桃代は、一人ここで待つ事にした。
どうせ、あのナルシくんと会うくらいなら
私一人でここに待ってるし
どうやら
相当この時の桃代は隼人に会いたくなかったらしく
腕を組みながら
その場から動こうとしなかった。

