数十分が過ぎた…
が
一向に和馬の姿は現れてはくれなかった。
「和馬くんいないのかなあ…」
悲しそうな顔して
顔を伏せる花梨に
桃代は花梨の肩に手を置いた。
「私付き合うから
もうちょっと待ってみよ?」
安心させるよいに
花梨に笑顔をむけたら
「うん、ありがてね」
と桃代に笑顔を返してくれた。
「そーだっ!」
そんな二人とは裏腹に、何か考え事をしていた夏樹だったか
今何かを思い出したかのように
夏樹は声を張り上げた。
「私達も並ばない?」
何かを楽しむような顔をした夏樹を
桃代は面倒さそうな顔をして返した。
「え〜〜嫌だよ〜」
夏樹の提案を否定しながら首を横に振った。
「えぇ〜だって隼人様見たいんだも〜ん…」
残念そうな顔をしながら
今度は花梨の方に
何かをまた思い付いたような顔をして言った。
「中行ったら和馬くをいるかもよ!!」

