「何がカッコイイ、カッコイイ、カッコイイや!」 段ボールに力を込めすぎて 桃代が持つ手には段ボールがくいこんでいた。 「そんなん全然かっこよくないわ!」 「…え?」 固まる隼人に桃代は続ける。 「自身をカッコイイって言ってる人が1番気に入らないの!」 怒りで目を閉じながら喋っていた桃代が 一気に目を開けると 驚いている隼人に睨み付けた。 「あんたです!」 ズキーン! そう胸を痛めた隼人に言い放った桃代は 固まっている隼人の横を通り過ぎて行くと 隼人の前から姿を消した。