「ちょ、ちょっと…」
あまりにもしつこく
近付く隼人に桃代は感情を抑えていた。
「何がいいたいかわかんないし…」
怒りと気持ち悪さという感情。
「てか、段ボール邪魔!」
隼人からそう言われた桃代だったが
段ボールは絶対下には置かなかった。
なぜなら
段ボールがなかったら
隼人と桃代の間に壁がなくなるからだった。
邪魔って言われても
下ろすものですか!!
意地でも離さないと決めた桃代は、手に力を入れていた。
「桃代ちゃんも思ってんだろ?」
「何を?」
背が高い隼人を下から見る桃代に
上から見る隼人は言ってしまった。
「俺がカッコイイって」

