中学生の頃。



僕はいつも図書館にいた。

本に囲まれている間だけはなにも
嫌なことを考えなくて済むから。


物語はいい。

誰も僕の悪口を言わないし
嘘をつかない。


物語の中にいる間は
僕はとてもおしゃべりだった。


たくさんの友達に囲まれて
笑っていた。

たくさんの冒険もした。




ひとりが寂しいなんて思ったことはなかった。