次の日。




「はぁ、っはぁ、、っ!やばいもつれ死ぬ ……っ!」





私は通学路を全力疾走中だった。




目覚まし、かけ忘れてた、、、!



と昨日の自分を恨むも、浮かぶのは上月くんの顔。




思い出すだけでイライラする、だなんて言ったらまた豹変しかねない。




────キーンコーンカーンコーン…ガラガラガラガラッ





「し、死ぬ、っ」



「ははは、花乃滑り込みセーフ〜」





チャイム同時に滑り込むと鏡からひょこっと顔を覗かせたのは 高野 音萌(たかのねも)。




「音萌おは、よ、うっ!」



「疲れきってるね〜運動不足なんじゃない?」




「やかましいわ」とツッコミながら音萌の前の席に荷物を下ろす。




すると自然と目に入ってくる





「えー、それほんと?」



昨日のなんて嘘なんじゃないかとすら思わせる上月くんの笑い顔。




昨日あんな怖い顔してたくせに。と心の中でベーっとしてみた。