一気に心拍数が上がるのを感じる。 頬が熱くなるとか嘘だ、燃えて溶けてどろどろになって土に還りそうだ。 「さっき花乃言ってたでしょ、『上月くんは、私の事好きじゃないよ』って」 コクン、と頷く。 「それね、せーかい。」 その言葉に心臓を抉られたかのように苦しくなる。 心臓が嫌なリズムを刻み始める。 「でも、それは最初だけ。」 「……え?」 「花乃の思う最初がいつか分かんないけど、少なくとも、今は、」 好きだよ、花乃。