「なんでもないよ」



本当は君は王座に君臨するブリザード魔王様なのに。




「そ?」




嘘ばっかり。




「うん、早く戻ろ!実験しよ!」



「うん、いいけど花乃話聞いてなかったのに実験できるの?」




「なっ…!」




まあでも、




「新くん、」



「だからなに。」




たまに私に向かってだけ出る冷たい声も、それが素の新くんなら




「別にいいよ」



「なにがだよ」



ふはっと笑ってみせる新くん。


やっぱり胡散臭い笑顔だけど。