余命2ヶ月

目を開けると、両親と弟がいる。

「どうしたのよ。」

涙を浮かべたお母さん。

「大丈夫だよ。ほんとに。もうなんともない。
めっちゃ検査されてたでしょ?結果出たの?」

「2時に。聞きに行く。彩はどうする?」

「行くよ。行くに決まってるじゃん。」

「ほんとに?」

「ほんと。」

「もしも、もしも辛い結果になってもいいの?」

「...うん。」

元看護師のお母さんはそんな軽い病気じゃないと見込んでいるんだろう。

大丈夫。

自分のことなんだから、自分で知りたい。

「あ、勇輝は?あの人来てないよね?ここに」

「うん、バスに乗ってたお医者さんが付いてきてくれたからね。バスは一緒だったんでしょ?部長副部長、どっちもいないのはまずいと思ったんじゃない?」

「しかも今日レッスンだったからね。よかった。」