「俺もさ今日何となくお前が
元気ないなとは思ってたんだよね
そんなお前見てるとどーしても
ほっとけなくてさ、自然とLINE送ってた」



「ありがとう、蓮くん」


「今日お前と色々話して、
余計好きになったってゆーか
そんな彼氏なんかより俺にしろよって
正直思ったりするけど
俺はお前が幸せならそれでいいと思う」



そんな男となんかさっさと別れろよ


そう言われるのかと思ってたけど

全然そんなことなかった


蓮くんの優しさが
言葉の一つ一つから伝わってくる


2人の足が止まる。


私の家の前まで来てしまった


「寒いよね、もう家の中入りな」


確かに。春でも夜はまだ寒い。

そんな細かい気遣いもできるなんて


「今日は急にごめんな!
もしなんかあったら俺に言えよ?」


そう言ってくれた。


「ありがとう、蓮くん」


「んじゃ、俺は帰るから!早く中入れ」



そう言うと自転車に乗って
蓮くんは帰って行った



散歩するまえは
正直、なにかされてしまうのでは…

なんて考えたりもしてたけど


そんなことなかった。


手を繋ぐことすらなかった



でもそれは彼なりの優しさで

付き合ってもいないし、

彼氏がいる私を思って

ただの友達として接してくれた


逆に嬉しかった



今日は蓮くんのいろんな一面を知れた日

あとは私次第、か…