私は全部話すことにした。

もう今更、康平のことを
どうこう言うつもりはない

ただ今までの事を
淡々と説明した




蓮くんは黙って私の話を聞いてくれた



歩きながら、

自転車のタイヤの音

2人の足音と

蓮くんの香水の匂い




こんなにも落ち着いて話せるなんて

散歩も悪くない



すべて話し終えた私に


蓮くんは

誰を否定するでもなく


ただ私に

「大変だったんだね。」


そう言ってくれた。