「ねえ!なんで?」
「ほんっとありえない。この男。」
私は中村蘭。
今日から高校2年生なんだけど
新学期早々、苛立っている。
「まあ〜相変わらずって感じじゃん?」
私の話を聞いてくれてるのは
中学からの友達で1番の親友、神谷もか。
怒りの原因は、私の彼氏。
昨日の夜、どこの女かしらないけど
一晩中電話してたんだって。
そんなのありえる??
「も〜勘弁してよ〜助けてもかぁ〜」
「そんなやつのどこがいいんだか。私は何も言えないよ。蘭が選んだ相手でしょ〜?」
「そ、そうだけど…」
こんな感じでサバサバしたもかには
いつも正論を言われて終わり。
まあ、だからこそ気とか使わなくて
なんでも話せるんだけどね!
それに私と、私の彼氏と、もかは
中学の同級生。
だから尚更、話しやすい
っていうのもあるのかも。
私は中学生のとき今の彼氏と付き合って
一回別れてる。
そう。復縁したってこと。
復縁してもう一年以上経つんだけど、、
中学卒業してから遠距離になって
恋愛ってゆう恋愛もできず
ただただ彼氏を信じるしかない今の現状。
そんな女と絡みまくりの男の
なにを信じてんの私は…
はあ、、自分にも呆れちゃう
でもいままで大した恋愛したことない
私からしたらこんな今でさえも幸せに感じて
別れるなんて考えられないんだよね。
「蘭、こんな時はさ!カラオケっしょ☆」
「ね〜!ほんと最高!」
「じゃあ今日の放課後、速攻いくからね」
こんなふうに、
悲しい時はもかがいてくれて。
私はなんとか元気でいられるんだよね
と思っているつかの間。
「あっ!ゆうやと売店いく約束してたんだ!」
ごめんっ!ちょっといってくるわ」
「はー!まぢかよ〜」
結局なんだかんだもかは、彼氏優先。
もかは彼氏にすごく愛されてて
しかも私と違って近距離に彼氏がいるなんて
羨ましい限り。
私もいつかそんな日が来るといいな。
なんて思いながら
走り去っていくもかの後ろ姿を見ていた
