「俺、ちょっと勘違いしてた」
「ん？」
「罪滅ぼしの意味間違えてたんだなって。あのころは小学生でまだなにもわからなくて、ただただ自分を責めてたんだ」
「・・陽輝」
「でも、俺があのまま過ごしていたらお父さんと打ち解けることもなかったし、お母さんだって安らかに眠れなかったと思う。
まわりの先生とか友達とかにもたくさん心配かけた」
「う、ん」
「そしてなによりこうして琴音と付き合うこともなかった」
「うん」
「自分が不幸になることってほかの人まで不幸にしちゃうんだなって実感した」
「陽輝・・」
「これからは幸せになるために生きていく。お母さんの分までちゃんと幸せになる。」
「うん、一緒に幸せになろう」
そういって私たちはキスをした。
