昼休み中に教室に戻るとドアをあけた瞬間みんなが一斉にわたしたちをみた。

陽輝は何かを決心したように教壇の前までいくと

「いままでごめん」

と頭を下げた。

みんなが困惑する中、全部は話さなかったけれど、陽輝は自分が思っていることをちゃんとみんなに伝えていた。

「そういうことだったのか、でも全然気にしてないぜ」

「誰にだっていえない過去とか秘密とかあるもんな、むしろそれをみんなの前で話すお前がすごいわ、尊敬する」

そうやって次々とみんな声をかけてくれていつの間にか陽輝のまわりには人で溢れていた。


「みんな本当にありがとう」

陽輝はすこし涙ぐんでいたけれど、でもとても嬉しそうな顔で笑っていた。