結局あれからわたしたちは昼休みくらいまで屋上にいた。

陽輝くんは泣き止んだ後照れたようにごめんといった。

でもその顔はとても晴れやかな顔だった。


「あのさ」

「ん?」

「琴音って呼んでもいいかな?」

「もちろん、わたしも陽輝って呼んでいい?」

「いいよ」

「ありがとう」

「琴音、本当にありがとう。俺にぶつかってきてくれて、俺のこと信じてくれて」

わたしが好きだったあの頃の笑顔をみせてくれた。