引っ張られるように合コンの会場であるカラオケまで行き、ドアを開けると

「りこと梨穂ちゃん遅刻だよ!ね〜男子達なんか遅刻するって!ありえないよね!」

あ、りこちゃんと同じくらい派手な人だ。やっていける気がしないよね

ごめんごめんとりこちゃんは言うと私を椅子に座らせた

その時ドアが開き男子達が入って来た

「やば〜今日かわいいじゃん?」

これが男かぁ…。喋らなくてもいいんだし!大丈夫だよね!がんばれ梨穂!

ドカっととなりに誰か座って来た

「名前なんていうの?俺は、吉田 俊。よろしくね?」

制服を着崩したチャラそうな人にいきなり肩を組まれる

「ひいい!!」

どどどどうしよううう…。こわい…やっぱ向いてないよぉかえりたい

「動揺しちゃってるの?ピュアだね〜!可愛くて好きだよ!」

まってまってまってまって初対面にいきなり好きとか言われたまってどうしよう

顔も真っ赤になる

ちらっとりこちゃんを見ると楽しそうに男の子とおしゃべり中

動けないどうしよう最悪だよ…

「その子怖がってるじゃん、やめてあげなよ」

黙って固まっていると違う男の子の声が聞こえた。だれかが助けてくれた…??

「なんだよ蓮也〜!じゃあオレ違う子のとこ行くわじゃあな」

その男の子は不機嫌になってしまった

あ、助けてくれた人にお礼言わなきゃ!

「君大丈夫?具合悪い?」

「はい、ありがとうございます。」

そう言って顔見上げると…

ぱっちり二重、白い肌、薄い焦げ茶色の髪をした王子様みたいな人がいた。