君の裏を覗かせて?

と、3人で話しているとすぐに1時間目を告げるチャイムがなってしまう。



ガタガタッと、みんなが着席する音に釣られて、私たちもそれぞれの席に戻る。



1時間目は数学。



クラスの委員長と思われる人の挨拶で授業が始まった。



私は、比較的勉強ができる方で、これといって苦手科目はない。



だから正直、教科書なんて見せてもらわなくてもできるのだ。



しかし、もしそうしてしまうと不自然極まりないし、見せるのを前提に用意してくれているかもしれない重崎くんに失礼だ。



そんなこんなで、どうやって頼もうかなと頭をグルグル回転させている時。



不意に降ってきた低めの声。