最初のいじめは、母親からだった。

「ママー、おててつなごうー!」莉音は母の手を掴んだ。

「触らないで!」母親が莉音の手を振りほどく。
子どもだった莉音は思う。(なんで?)

母親は、そのまま莉音を置いてさっさと歩いて行く。

小さかった莉音は分からないまま母親を追いかけていく「まってーママー!」

母親は、莉音を振り向きもせずにさっさと先に行ってしまう。

莉音は、泣きながら追いかけるが母親は莉音が泣こうが転ぼうが立ち止まる気は少しもなかった。

母親は莉音が嫌いでいなくなって欲しいと思ってるからだ。

かわいいのは、莉音よりも下の弟妹たち。

母親にとって莉音は、邪魔な存在それを莉音に言い放った。

「あんたは、いらない存在娘でもないし娘だと思った事なんかないから。あんたがどれだけ私にポイント稼ぎしたってあんたのポジションは、変わらないから。」

小さかった莉音は小さいながらにショックだった。

生まれながらにして「いなくていい存在」なのだから。