~白の恋人~


「龍ー!片付けの途中でごめんね!ちょっと華と出掛けてきていーい?」
「華?お前らホント仲良いな。俺ものんびり片してるからゆっくり行ってこいよ。」

「はーい!」


(本当に嬉しそうだな。)
澪の喜ぶ顔が見れて良かったと龍は思う。


ピンポーン

「はーい!」

向かいの部屋の中から華が出てくる。

「ふふっ。ホントにまた同じマンションなんだね。」
「澪ちゃん、どうしよう。ニヤける。」
「気持ち悪いからやめて。」
「え、なんで?」

「澪ちゃん、これからもよろしくな!」
「竜也。ホントにありがとね!」

「いや、黙っててゴメンな。今から龍のケーキ買いに行くんだろ?」
「うん。片付けの途中でごめんね、華借りるね。」


「おう。ゆっくり行ってきて。」

笑顔で見送ってくれる竜也に澪と華も笑顔で手を振り、マンションを出る。