ご飯を食べ、映画へ向かう。
「チケット買ってくるから、そこで待ってろ。」
「ありがと。」
龍に言われた所で待とうとしたが、チケット売り場が混んでいるし、誕生日とホワイトデーのお返しと言っても、一緒にいる時はいつも龍は澪に財布を開かせようとしない。
「コーヒー買って待ってよう。」
幸い、売店はそんなに混んでいなかったので、コーヒーとカフェオレを頼んで龍が指定した所でイスに座って待つ。
すると。
「1人?1人なら俺と映画みませんか?」
ニコッと笑って話しかけてくる爽やかなお兄さん。
(チッ。飲み物2つあるの気づかないの?)
「いえ。連れがいるので。」
「そうだったんだね。でも本当に綺麗だね。連絡先おしえてくれないかな?」

