~白の恋人~


マンションに戻る頃には10時前になっていた。
8階のフロアに着き、澪が部屋の前に立った時、
グイッと後ろから引っ張られた。

次の瞬間。


「「おめでとーーー!!!」」


パンパン!とクラッカーの音が鳴り、目の前には竜也と華。
龍に、後ろから引っ張られ、向かいの竜也達の部屋に入った瞬間の出来事だった。

「・・・え・・・」

驚きで固まっている澪に、華が抱き着いてきた。

「澪ちゃん。本当におめでとう。・・・・・・澪ちゃーん。」

おめでとうと言って泣きだす華。

「澪ちゃん、おめでとう。
龍のこと、宜しくな。」

そう言っていつもの可愛い笑顔で笑う竜也。
思わず後ろの龍を見上げると、

「ちゃんと今日お前と結婚するって言ってた。」

と龍。