「ねえミライさん、どうして出来たの?何か秘密でもあるの?」

広海君のツッ込みに注目するみんな。

ミライは臆する事なく堂々と立ってる。

「うん」

おおっ、どうやら答える気だ!

(う、うまく答えてくれ!頼む!)

こうなったら祈るしかないっ。

「だって」

頷いたミライが、ウフッと微笑んで僕の前に寄って来る。

(?)

何だ何だ?

と、ミライが肩をキュッと窄めてニッコリと僕を見つめて、口を開いた。

「世界で一番、ア・イ・シ・テ・ルからだもん、なんてね♪」

ハイッ?

ナニを言い出すんだいミライ?

「…」

みんなが呆気に取られて顔を見合わせてる。

ミライは、一人ハニかんだ笑顔をみせてる。

「ねえそれって、愛してるから出来たのよって、そう言いたいワケ?」

広海君の問い掛けに、「ウフフ」と笑顔で返すミライ。

すると、広海君たちのおしゃべりに一斉に火が点いた。

「やだぁ、アイシテルだってぇ!」

「言ってくれるじゃな~い!」

「じゃあじゃあ、やっぱり先生の事好きなんだ!ヒューヒュー!」

ってオイッ、そっちに話がいくのかヨ!

「フフッ、冗談。たまたまそうなったから言ってみただけ♪」

ミライが微笑んで返すと、場が一気に和やかになった。

「ふ~ん。さっきのセリフ、うまく使われちゃったんだね~」

「ねぇねぇ、冗談って言いながら、ホントはノロけてるんじゃないのぉ?」

「いつまでも見つめ合っちゃってぇー。このこのぉ~」

突っつかれたミライが、手を振りながらおどけてみせてる。

なるほどね。

(こんなゴマかし方も出来るんだな)

ルミちゃんたちのセリフを聞いて覚えて、

(それをすぐ応用したってワケか…)

やるもんだな。