「…それでそれで、話の続き♪」

「本気で乗り換える気?この前彼とケンカしたばっかりだって言ってたじゃない?」

ホントか?

「う、うん…」

珍しく目が泳いでる。

そうか、一騒動あったんだな。

「ちゃんと仲直りしたの?まさかアンタ、また裸足で追いかけたりとか、泣きながら問い詰めたりとかしてないでしょうね」

「それはもうしないって」

オイオイ、今までナニしてきたんだよ。

「でも何かしたんでしょ。もったいないよそういう性格。大人しくしてれば絶対モテるんだから~。頑張りなよっ」

うんうん、そうだよ広海君。

「そうそう。こういう時は考えてもしょうがないからさ、カラオケ行ってパーッと歌わない?ミライさんの歓迎会も兼ねてさ」

話を切り出すルミちゃん。

これは断りにくいゾ。

一緒にご飯もって話になると、面倒な時間が増えそうだ。

「…そうね、行っちゃおっかな♪」

パッと明るい声をあげる広海君。

「ルミちゃんはOKね。ヨッシーは?彼と来れる?」

「えっと、9時過ぎならいいけど」

「んー、じゃあ別々にご飯食べてからにする?」

みんなを見廻す広海君。

(お、それなら助かるな!)

少しでもミライと一緒の時間が短い方がいい。

「それでいいんじゃない」

「じゃ、みんなはOKね」

頷いた広海君が、こっちを振り向いてきた。

「もちろん、先生とミライさんも一緒に来てくれるでしょ?」

小首を傾げる広海君。

「ああ、もちろん行くよ」

話の流れに乗って頷いて返す。

「じゃあ決まりね。みんな9時半に正門前に集合ぉ!」

楽しそうに微笑んでみせる広海君。

フ~ッ、これで一段落、かな…?