次の日。

やっぱり後悔って先に立たないんだよな。

(う~、二日酔いがぁ…)

横でカシャカシャとミライが平然とキーボードを叩いてる。

(情けない…)

不意にク~ッと胃が縮んだ。

ん~、お腹が空いたな。

時計を見上げた時、ガチャッと扉が開いた。

(ん?)

現れたのは、

(ワッ、広海君だ!)

胃がギュッと縮むよ。

「おはようございまーす!」

相変わらず元気な声だし。

「おはよう」

「ミライさんも、おはようございます♪」

「おはようございます」

コクンと頭を下げるミライ。

途端に広海君の顔がニヤけた。

「ふ~ん、そっかぁ」

ん、何が言いたいんだい広海君?

「ねぇ、先生、」

「?」

「昨日あれからどうしたの~?」

顔が近いよ広海君。

「別にどうもしないって」

仰け反って正直に答える。

途端に口を尖らせる広海君。

「なんだぁ~、そうなんだ。まぁあんまり焦ることもないか、先生だから」

ってオイ、

「どういう意味だよそれはっ」

「まあまあ怒らないで。私、先生には彼女の一人ぐらい出来て欲しいな~って、応援してあげてるんだからっ。がんばれセンセ!」

元気ハツラツだよ。

言い返す気力も消え失せちゃうよな~。

(その手を焼く性格と、口さえなけりゃ、スタイルの良いカワイイ女の子なのに…)

どんなに見た目が良くたって肝心なのは中身、ハートの善し悪しだよ広海君。