「教授っ!?」

一体なぜですかこんな時にっ!

普段なら定時でまっすぐ帰るハズでしょう。

しかも、広海君が来たのを見計らったようなタイミングでっ。

(…あっ!)

ま、まさか、教授が広海君をここへ呼び付けたんですかっ?!

疑いの眼差しを教授に送る。

してやったりの表情を返してくる教授。

やっぱり…。

(ナニしてくれるんですか)

面倒事を増やさないで下さいよぉ。

「どんな感じだミライ君は。上手くこなして行けそうかな?」

机の前の椅子にドッカリと腰を下ろして、目をまん丸に見開いて聞いてくる教授。

「え、ええ、それはもう。覚えは早いですよ」

「そうか。それを聞いて安心した。よろしく頼むよミライ君」

ミライを見上げる教授。

と、広海君がミライの前に歩み寄った。

「ふ~ん」

一度、上から下まで眺めた後、広海君に負けず劣らずの大きな胸をじっと見つめる。

「ねぇ、ミライさん、いくつなの?」

ナニッ、いくつかだって?

「?」

ミライが右手を胸の前でキュッと握って小首を傾げてる。

「年を聞いてるのよ。何歳なの?」

なんだそっちかよ。

と、じっと固まって答えないミライ。

(?)

何を黙ってるんだろう?

と、教授がゴホンと咳払いをした。

「彼女は今年で25才になるんだよ。君より一つ上だぞ、広海君」

そうなんだ!

それは好都合だ。

「あ、じゃあ先輩なんだ。よろしくお願いしますミライさん」

うんうん。

これで少しは扱いやすくなるな。

「エヘッ、ねーえセンセ」

と、無気味な笑みをこぼす広海君。