ダンロで買ったチキンとチーズと地ビールと、オマケに貰ったキャンドルを手に、僕の部屋へと戻って来た。

さあ二人だけのパーティーの始まりだ。

「美味しいっ♪」

キャンドルがほのかに点もるだけの明かりの中で、広海君の笑顔が揺れる。

「ホントだね」

でも、

「美味しいのはこの料理のせいだけじゃないよ」

キャンドルが醸し出すロマンチックな雰囲気と、なにより目の前で微笑んでくれる君のおかげだよ。

「…そうね」

見つめながら微笑んで返してくれたところを見ると、わかってくれたみたいだ。

「実は私、プレゼントがあるの」

と、向き直ってキュッと肩を竦めてみせる広海君。

「あっ、そうなんだ」

なんだ隠してたのか。

「ホントは照れくさいんだけど、」

と、手をスッと後ろへ廻して俯いた後、顔を上げて見つめてくる広海君。

「あなたへのプレゼントは…」

顔を目の前すぐに近づけてくる。

なんだろう。

と、広海君の口から出た言葉は、

「わ・た・し☆」

え?!

一瞬、意表を突かれちゃったよ。

(フフッ、そう来るのか)

広海君も言った途端に照れてるし。

あぁ、なんて可愛らしいんだ。

「フフッ、最高のプレゼントだよ」

キュッとくねって微笑む口唇、キラキラと輝く瞳、全てが最高の贈り物だよ。

メリークリスマス、広海君。