週末を部屋で過ごし、明けた月曜の朝。

いつものように身支度を整えて、ミライと一緒に部屋を出る。

「ん、ずいぶん騒がしいな」

賑やかなザワツキがどこからともなく聞こえて来てる。

なんだろう?

不思議に思いながら階段を下りて行って、ビックリ。

マンションの入り口にカメラを構えたマスコミが輪になって待ち構えてるじゃないか!

「まさか!」

一斉にまたたくフラッシュ。

突き出されるマイク。

飛んでくる質問。

「そちらがロボットの女性ですか!」

「今のお気持ちは!」

「ぜひお話を聞かせてください!」

エ、エーッ、バレてるよっ!

(カンベンしてくれっ!)

こんな取材なんか慣れてないんだって!

「行こうミライ」

とっさにミライの手を掴んで走る。

「待ってください!」

待てと言われて待つヤツなんかいない。

追われながら裏門を通り抜けて学内に駆け込む。

大学の敷地内に入ればこっちのものだ。

「ふう~」

脚を緩めて呼吸を整える。

なんとかマスコミは振り切った。

にしてもなんで、ミライの事がバレたんだ?