着飾った女性が来るなんて滅多にないし。

と、足元から女の子二人が顔を出した。

「こんにちはー」

「こにちわあー」

わかったあっ!

「愛ちゃん舞ちゃん!」

そうだ、愛ちゃん舞ちゃんと所長の奥さんだ!

「おねえちゃーん!」

二人が揃って声を上げて、ダダーッと走ってミライの足元にバッとしがみつく。

「久しぶりねー。元気にしてた?」

「うん!」

ニッコリ微笑む二人に笑顔を返すミライ。
見ていた奥さんが二人に声を掛ける。

「愛、舞、騒がないでイイ子にしてくれたら、ママとっても嬉しいなぁー」

「ハーイ」

可愛らしい声で答える二人。

と奥さんが、パッとこっちを振り返った。

「突然ご免なさいね子供たちまで連れて来ちゃって。ご迷惑かしら?」

済まなそうに微笑んでる。

「いえいえ、トンでもないですよ」

こんな訪問なら大歓迎です。

「今日はね、あなたの顔を見に来たのよ」

「え?」

僕の顔を?どうしてまた?