次の日。

久しぶりにミライとふたりでの出勤。

ミライは朝から何かと横にくっ付いて笑顔を見せて来る。

特にエレベーターでふたりだけになった時なんか、ピッタリと身体を寄せて来た。

（そうしてると嬉しいんだな）

以前にも増して可愛らしい笑顔を見せてくれる。

これでロボットじゃなかったら言う事ないんだけどなぁ～。

（ま、いまさらどうこう言ったって始まらないしな）

ロボットだとわかっていても、嬉しそうにテキパキと支度を整えるミライの姿があるだけで、実験室の中が華やいで見えるのは間違いない。

と、ミライが振り返って首を傾げてきた。

「広海さんどうしたの？今日は来ないの？」

「あっ、そういえば」

昨日ドタキャンしちゃったんだった。

（う～ん）

もうすぐ遅刻になるけど、現れる気配がない。

（怒ってるかな…）

ひょっとして、僕が帰って来るのを寝ずに待ってたとか？

だとすると今日は大変だゾ…。

「あっ、走って来てるみたい」

ミライの声の後、廊下を走ってくる足音が近づいて来た！

ゴクンと息を呑む。

駆けて来る足音が部屋の前で止まった後、ガチャッと扉が開いた！