傘があるから雨が降る。

どうしたら良いんだろ。


「次、保健委員会やってくれる人」


誰も挙手しなかった。


「因みに保健委員会、俺担当だぞー」


なんてわざと長谷先生が居るから来てみなよアピールしていた。


誰も居ないんだったらやろうかな。


短い手でゆっくり手を挙げた。


「お、藤宮やってくれるか?じゃあ藤宮確定な!
あとは、男子だな」


「あ、なら、俺やりますよ」


そう言って手を挙げたのが笠谷くんが初めてこの教室に入ってきた時に声をかけた人だった。