〖時雨 side〗


4月上旬。


外はまだ雪解けが続いている中、今日は桜坂高等学校(さくらざかこうとうがっこう)の入学式。


私は、空き缶をゴミ捨て場に捨てて、電車で1時間揺られ徒歩20分の高校へ向かった。


学校に着くと、クラス表が玄関に貼り出されていた。


クラス表の近くに同じ制服の人たちが何十人も見かけた。


仲良いグループがクラス一緒みたいだったみたいで、近くで喜んでた。


正直、邪魔だと思ったが通る道があったため、そこを通ってクラス表を見た。


「1年A組……」


誰にも聞こえない声でボソッと呟いて、スタスタと歩いて1年A組の生徒玄関へ向かい教室に向かう。


教室に着くと、既にグループが出来ていた。


私は来るのが遅かったのか、孤立のようなものだった。