暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】





「キャッ!!痛い!!」


階段を登ろうと一段目に足を置いたとき、後ろになびく長い髪を兵士に掴まれてしまった。



思いっきり引っ張られ、正直かなり痛い。



「離して!!」
 
「良くやった。そのままここへ連れて来い」


「御意」


どんどん離れていた距離が縮まる。


いくら叫んでもホールに虚しく響くだけ。