恐らくこのチョコ菓子6つで1000円は越すのではないか?
考えるだけで少し恐ろしい………。
「そう言えば気になったのですが、アニ様はどこのお方なのですか?この国じゃ黒い髪など見かけませんが」
「え?」
「それ、私も気になりました~!知りたいです!!」
急にサニーさんが発した思いがけない質問に、近くで待機していたリリアンも興味津々だ。
正直、いつか素性を聞かれる日が来るんだろうなとは思っていた。
いつもお世話をしてくれている人達だから、本当のことを話したいけど、
その噂が宮殿内に広まっても困る。
(まぁ、噂が広まって私を追い出せってなった方が都合が良いんだけど…………………陛下なら『だからなんだ?』で終わりそうだし。そもそも、陛下にそのように口を挟む人もいないだろうけど)
なんて返事を返そうか悩んでいると、
何かを察したのかサニーさんは、
「お気を使えなくて、申し訳ございませんでした………」
と困った様子で言ってきた。



