暴君陛下の愛したメイドⅠ【完】




「お姉ちゃん!ありがとう♪またねー!」


「気をつけてね!」  


「うんー!」


ハナちゃんは元気に手を振りながらその場を去って行った。


「待たせてしまいすまないわ。さて、そろそろ宮殿へ戻ろう」


見届けた後は近くに待機していた使用人に声をかけた。

「かしこまりました」

力を使うと代わりに自分の体力が削られる。己の体力を削ることによって相手を治癒するからだ。

今回はただの小さな擦り傷だったから、そこまでの消費はなかったが、少しだけ眠い……………。


そう言えば里の人の為に1日で沢山使った日は半日寝込んでいた事があったよね。


流石にあの日からは、気をつけようって思った……………。