執務室の前にはサニーさん達が待機をしていた。
「ずっとここで待ってくれていたの………っ!?」
「アニ様のご用事が済むまでここで待つという事は当然の事でございます」
その顔は穏やかで、さっきまで青ざめていた顔が一気に戻っていく感じがした。
そう言えば、サニーさん達ばかりで先程からメイド長を見かけない気がするが、もしかしたら仕事に戻ったのかもしれない。
見た感じサニーさん含めて外で待機していたこの4人が、基本的な私付きのメイドっぽい。
陛下の事だからきっと飽きたら開放してくれるに違いないが、お世話をしてくれる人達だし、一応ここで働く同じ使用人なんだし、どちらにせよ名前を覚えないとね。
「サニーさんの名前は覚えたけど、失礼ながら後の3人の名前がまだ覚えていなくて……………。良ければ教えてもらっても大丈夫?」
私がそう問いかけて、まず最初に口を開いたのは腰辺りまであるクリーム色の髪をクルリと緩く巻き、それを2つ結びにした15歳ぐらいの女の子。
「はい!私はリリアン・シェパードと申します♪ここにいる先輩方同様、アニ様がこの宮殿に滞在する間のお世話を命じられました。よろしくお願い致します!」
目が大きく、まつ毛もパチリとしていて、とても可愛らしい子だ。



